砥石に触れるのは、↑この光っている幅1mmくらいの部分だけです。 研ぎ角度を一定に保ち、この幅1mmくらいの箇所を集中的に研ぐことで早く良い刃を付けることができ、またダマスカス包丁の特徴でもある美しい積層模様に傷を付ける事もありません。 |
● 中砥石 #1000で研いでいきます。 | |
1、 | タオル、砥石、砥石を水に浸す容器、包丁を準備します。 |
2、 | 砥石を浸す容器に水を入れ砥石を入れます。泡が出なくなるまで、砥石を充分水に浸します。 |
3、 | 流し台などの上にぬれたタオルを敷き、その上に砥石をのせ安定させます。 |
4、 | 庖丁を砥石に対して50度に置きます。 |
5、 | 包丁の峰を砥石に対し15度程持ち上げます。 間に10円玉2〜3枚くらい挟まる程度と考えて下さい。 鋭角に砥げば良く切れますが欠けやすく、鈍角に砥げば刃は丈夫ですが切れ味が鈍くなります。15度くらいがちょうど良いでしょう。 |
6、 | 右手でハンドルを握り、左手の指2〜3本で包丁の砥ぎたい部分を軽く押さえます。 |
7、 | 図1の砥石に対して包丁を50度 、包丁の峰を砥石に対し15度を保ちながら包丁を研いでいきます。 ※包丁を前後にリズミカルに動かしていきます。 前に押すときは少し力を入れ、戻すときは力を抜くと研ぎ易いです。 ※砥石は手元から先の方まで全体的に使って砥いで下さい。一部だけ使って砥いでいるとその場所だけ凹んで砥ぎにくい砥石になってしまいます。 砥石は常に平らになっていることが大切です。曲がってしまった場合は面直し用の砥石などで平らにしましょう。 |
8、 | 刃は4ヵ所に分けて研いでください。 刃全体を一度に研ぐのではなく、刃元から切っ先まで4ヶ所に分け、順次位置をずらしながら研ぐと良いでしょう。
※切っ先から刃元へと研いでも良いです。 |
9、 | 研いだ刃の裏側に髪の毛1本分ぐらいの引っかかりバリが現れます。このバリが出たら次の場所に移動します。このバリが出るまで砥石や包丁の材質によってはかなり時間がかかる場合もあります。 |
● 次に裏を研ぎます。 | |
10、 | 裏面も表同様2つの角度(50度と15度)を保ちながら包丁を研いでいきます。表の場合とは逆で、引く時は少し強く、前に押すときはやさしくすると研ぎやすいです。 |
11、 | 裏面の研ぎは軽く砥いで先ほど出たバリを取り除くだけでも大丈夫です。充分に切れます。 表と同じだけ裏面も研ぐ、という研ぎ方もあります。この場合はまた逆側にバリが出来ますので再度包丁をひっくり返してバリを取って完了です。 |
● 最後の仕上げです。 | |
12、 | 仕上砥石で 上記の工程を、今度は仕上げ砥石(粒子の細かい#3000、#4000など)で行います。細かい砥石で仕上げる事で切れ味の良い、また切れ味が長持ちする刃を付けることができます。 |
13、 | 砥いだ後は包丁を洗い、タオルなどで拭いて完了です。 |
14、 | 砥石は泥を洗い流し、乾かして保管して下さい。 |